「JAPAN -indigo beautiful island-」染め上がる

ようやく染め上がりました。
Tシャツ、シャツ、ワンピースタイプの
「JAPAN -indigo beautiful island-」

フラッグシップの筒描を染めたのが、2016年の5月、
彫り途中で放置だった型紙を彫りあげたのが今年の1月、
糊置きして、彩色して、藍で染めて、、半年以上か。ようやく、完成です。

藍の色や型の図案などなど、ちょっと気になるとこもあるけど、
それらも味ってことで、これはこれで良しでしょ。と思ってます。
めちゃくちゃかっこいいじゃん(自己満足ですが。。)

これが生まれたきっかけは、もう何年前のことになるだろう、
アートスクール時代の友人ハッシーとハマスタでさんざん飲んで
レフトスタンドに吸い込まれるホームランを見たときに、
いろいろなシガラミが吹っ切れて、
ああ、今まで染めたことのない、アルファベットの文字が入る
新しい感覚を染めようって思ったのがキッカケ。

「スカジャン」っていろいろ説がありますが、染裕の理解だと
米軍の兵士が本国に帰る時、お土産として日本の国内風景等が刺繍され
横須賀のドブ板周辺で販売されたジャンパー。

日本人が着物から離れてしまった現在、
日本人のアイデンティティ要素が詰まっていると思うんです。
ただ、今のスカジャンって、ちょっとテイストが古めかしく「品がない感じ」の下品なヤンキーテイストになると、あぁこっちじゃないなぁ、と思ったり。

ハワイアンシャツと同じく、和柄との関連が深く、
これはモチーフとして取り上げたいと、スカジャンが生まれた背景をベースに
「藍色が美しい島国、日本」をテーマにシャツやワンピースに意匠をほどこしてみました。

型友禅の技法と筒描、絞りのミックスアレンジです。
今を生きる、ボニー&クラウドのハートを持った人に着て欲しい。

この数年、染めが出来ない日々が続いていましたが、
染めていない時も意識の中では染めをしていました。
この日々に読んだ本や音楽や、出会った人々。
多くのアドバイスを頂きありがとうございました。

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「浮世の画家」カズオ・イシグロ を読んで

「浮世の画家」カズオ・イシグロ
を読んで、気になった個所を忘備録的に残します。

小津映画を読んでいるようでもあり、
藤田嗣治の帰国時とも繋がっているようで、
自分の創作活動のコアなところにリンクして、
あいまいなモヤモヤが強く浮き出されたようです。

P221
あれを制作したころ、わたしは随分若かった。浮世の風俗を賛美出来なかったのは、その価値をまだどうしても信じる気になれなかったからだろう。若者はえてして快楽を罪悪視しがちだ。わしも例外ではなかったと思う。そんなところで時間を費やし、そんなにはかなくて、つかみどころのないものを美化するために才能や技術を用いるなんて、そんなことはすべて浪費であり、デカダン趣味とえ言えると、そう考えていたような気がする。ある世界の妥当性そのものに疑問をもっているあいだは、その世界の美しさを観賞することなど、とてもできない」

中略

P222
「きみたちは新世代の日本の美術家として、祖国の文化に対する重大な責任を担っている。わたしはきみたちのような青年を弟子に持ったことを誇りに思っている。わたしの絵はあまり褒めてもらえるような代物ではないが、将来わたしの生涯を振り返って、ここにいるみんなの画業を助け育てたことを思い出したならば、そう、そのときには、だれがなんと言おうと、わたしの人生を無駄に過ごしたとは決して思わないだろう」

P306
わが国は、過去にどんな過ちを犯したとしても、いまやあらゆる面でよりよい道を進む新たなチャンスを与えられているのだと思う。

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