今週末の葉山芸術祭、森山神社
青空アート市の準備が楽しくなってきました。
準備しているシャツを紹介したいのですが、
こちらも大変魅力的なので、先に紹介します!
古来の原料、染め方、藍の色にこだわった
染めのご依頼をいただきましたのでこちらで
制作方法と過程をご紹介していきたく思います。
上の写真は徳島藍特上品すくもです。
すくもとは、原料となる葉藍を乾燥/発酵させ
土の様になった藍染の原料となるものです。
古来、すくもを原料とした藍染が行われていましたが
現在では高価で大変手間のかかる染色の為、すくものみを
原料にした、天然灰汁発酵建ての藍染は大変少なくなっています。
染色時すくもも使用してはいましたが、他とブレンドする等
すくものみの発酵建てはしばらく行っていませんでした。
藍染には天然素材至上主義、古来の製法が何でも良い
といったこだわりの様な考え方もあり、自分も原料には
今でも悩みながらで、素材や制作したいモノの仕上がりを
優先して原料を選んでいます。
結果、色味を大切にしたい時は天然のインド藍や
すくもをブレンドした割建て、
コスト優先だとインディゴピュア、等
染めるモノによって、すべて今、自分が考える
最善の違う原料と染め方をしていると言っても
過言ではありません。
話しが長くなってしまうので元にもどしますが
改めて『すくも』を手に取り、その感触や匂いから
力強いエネルギーを感じ、染めが出来る喜びを感じました。
手にした時に、インド藍からも感じられますが
ここまで育って来た時間と様々なエネルギーが濃縮されて
感覚に訴えてくる力がインジゴピュアとはまるで違います。
それが染めの色や仕上がりにどのくらい変化があるか、
というとまた難しくなってしまうのですが。。。
藍染を追求していくと一筋縄ではいかない、
制約のようものに対峙せざるをえなくなります。
そのひとつに、間違いなく原料選びが関わってきます。
他に使用する助剤も、木灰を熱湯に入れ上澄みを取った灰汁と
石灰汁(牡蠣の殻を細かく砕いたものを灰汁と同じ方法で取った液)、日本酒とこちらも天然の材料にこだわりました。
現在仕込みの準備中です。
灰汁はぬめりがあり、やや甘い灰汁がとれました。
よい日を選び仕込みたいと思います。