「ハゴロモ」よしもとばなな著を読む

先週に続きばななさんを読んでみました。
2018年もあっという間に1月は過ぎてゆき31日には
「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」と呼ばれる満月の月食があり


手ぶれしてますが「赤い光の月」

2月になって、雪が降り、天赦日があり、節分を迎える
今週はいろんな切替のスイッチがオンになるような日々でした。

ハゴロモ よしもとばなな著
新潮社 発行2003年

そんな日々にこの小説を読む偶然の不思議。
読み終わって、このタイトルって何処から?
気になって読み返したら、きっとこのページですね

p53
人の、意図しない優しさは、さりげない言葉の数々は、羽衣なのだと私は思った。いつのまにかふわっと包まれ、今まで自分をしばっていた重く苦しい重力からふいに解き放たれ、魂が宙に気持ちよく浮いている。


そうか。このカバーデザインも
そんな意図があったんだ、きっと
カバーデザイン・増子由美

P100
夕方に向かって、太陽の光は最後の勢いを発散させ、その恵みのもとで人々は営みを続ける。きっと大昔、巨大な川のまわりで文明がおこった時代からずっと、そうなのだ。太陽が東からやってきて、夕方金の馬車で西に去っていくまで、人々はそのエネルギーを一身に受けて、生き続けていく。その単純な流れの中にはありとあらゆる側面がひしめきあって、生命の力はよどんだり、ちぎれたり、ぶつかったり、沈んだり、大きなうねりをうみだしている。


東京湾を渡るフェリーから撮影した夕日。
このときも、刻一刻と変化する夕日と水面に揺れるような光の道を眺めて
過去と未来と彼岸と此岸を感じました。

たまたま今朝の朝刊にも
あかね色に染まる「光の道」というタイトルで
宮地嶽神社参道からの夕日が特集されていて
人類にとって普遍的なモノなんですね。改めて実感。

うわっ、何てこった、検索してたら
YUIの『Muffler』 って曲に歌われていたんですね
しかも知らない曲だ。。アルバムに入ってない曲でしょ、

びっくりしました。。。

「ハゴロモ」に戻ります。

P142
人間は、絶対に無理をしてはいけないっていつでも言っていた。無理が全ての悪いことを生み出すんだって、口癖みたいに言っていました。

物語は都会での失恋で落ち込んだほたるが
地元、川のある街に戻り
懐かしい人々を通して解放されていく物語

P155
自然との感応はまるでいいセックスのようなものだ。大きな力に飲み込まれ、そこここに、例えば桜のつぼみの形だとか、葦の葉のすっとした直線だとか、石のまわりによどむちょっとした流れだとか、そういうところに官能的なラインが常に秘められている。それを目がいつのまにかながめては、すっかり満たされている。

ばななさんの文章って
コトバの組み合わせで、ふわっとした感情や捉えどころのない思いを
すくい上げて浮き立たせる、不思議な魔法の様な文章ですね

P167
「いらない、もう必要なくなった」そういうはっきりした言葉を言われないまま、愛する人に、東京でのたったひとつのつながりだったもの全てに、ぽいと放り出されたみなしごだった私の心を、そういった言葉たちはここに来てからいつでも、ほっこりと、ふわりと包み続けた。

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