開催中のふたつの「藤田嗣治」を見てきました。
まずは、第28回東京映画祭コンペティション部門にノミネートされている
映画『FOUJITA』を見にTOHOシネマズ六本木ヒルズへ。
街中、東京映画祭のポスターやフラッグが飾られて
特に明日のハロウィンの影響もあってか
街中がウキウキ&ソワソワしている感じ。
映画『FOUJITA』
様々な断片が映画の中に凝縮されていました。
伝記映画ではない、との前情報を知って
どんな映画なんだろう、不安もあったのですが予想を裏切らない映画でした。
「エコールドパリ」「日本帰還と戦争画」
エンディングでの「チャペルフジタ」
印象的なシーンが幾つもあったのですが
まだ言葉にまとまらないので改めて、、、。
そして
染裕制作の「藍染筒描茶道具」映像の中で確認できました。
劇中、歴代の妻を生地の風合いに例え、5人目の妻
君代夫人から揶揄される印象的なシーンの背景に映し出されました。
プロデューサーさんより、薄暗く目視確認できない、と連絡頂いていたので
思わず叫びそうになりました。しっかり見えましたよ!
エンドロールには、お世話になった皆さんのお名前に混じって
「染裕」の表示も。本当にうれしいです。
上映後、小栗康平監督のトークとQ&Aコーナーがあり
最前列で見ていたので監督を目の前で拝見。
出来れば3つの質問をしたかったのですが、
タイムアップで機会を逃してしまいました。
上映終了後、映画の余韻で放心状態。
第28回東京国際映画祭は、いよいよ明日10/31まで
関連のライブかクロージングの準備なのかな?
周辺はイベント準備で賑わっていました。
そして次に向かったのは東京国立近代美術館
2015年12月13日までMOMATコレクション
特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。開催中
藤田嗣治の代表的な乳白色の裸婦から戦争画14点も初の一挙展示
やはり実物を見ると訴えてくるパワーが違いますね
多少は経年劣化があるかもしれないけど、乳白色は独特でした。
技法について言われてるけど、そんなのどうでも良くて
視覚から訴えてくるパワーが全てで、たぶん視覚以外からも感じてるんだろうな
わざと暗く汚く見える色調で描かれた戦争画は乳白色の裸婦像とは対極的。
生と死がむき出しに描かれ、死に物狂いの兵士の姿と死者の生気を失った表情とは
脈々と続いた人類の歴史、ルーブルにもあった絵画の歴史でもあり
描かざるをえなかった藤田の画力の総集を、画面の隅々から感じました。
ふたつの「藤田嗣治」
やっぱり自分の目で見なきゃダメだなと。再認識。
映画「FOUJITA」は11月14日(土)から全国ロードショー
東京国立近代博物館は11/1と11/3は無料になるらしいですよ。
この秋、「藤田嗣治」話題になりそうで
映画の事、いろんなメディアで取り上げられそうで楽しみです。